生活に気を付けながら必要に応じて薬を併用する

 このように、本態性高血圧症はさまざまな原因がからんで起こるので、問診や検査などによって、考えられる原因を絞りこみ、生活習慣を改善した上で、その人に最もあう薬を併用しながら治療を行います。
 自分でできることとしては、塩分を制限し、カロリーを制限して肥満にならないように気を付ける、できるだけ毎日適度の運動をする、ストレス解消法を見つける、酒はほどほどに飲むといったことがあげられます。
これらの療法は、高血圧症と深い関係のある動脈硬化や糖尿病などを予防する上でも重要です。
 そのうえで、どのような理由で血圧が高くなっているかによって、循環血液量を減らしたり、血管を拡張させたり、心臓の働きを抑えて、心臓からの血液の拍出量を減らす薬を用います。
現在使われているのは、利尿剤や血管拡張剤、交感神経抑制剤、レニンアンギオテンシン酵素阻害剤です。
このうち、血管拡張剤としてのカルシウム拮抗剤、交感神経抑制剤、レニンアンギオテンシン酵素阻害剤がよく使われます。
こうして将来の病気に備えるのが、現在医学の考え方です。

→ Top