症状がない・・・でも治療が必要

 高血圧(本態性高血圧)は、ほとんどの場合自覚症状が現れません。
しかし、自覚症状がないからと言ってそのまま放置しておくと、高血圧により全身の血管の壁が硬くなる現象が起こり、動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が進展すると脳卒中(脳梗塞や脳出血など)や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)を起こし、命にかかわることがあります。
このように、高血圧は少しずつ悪化し、ある日突然生命をおびやかすことから「サイレント・キラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。
Framingham studyによると、収縮期血圧(SBP)が高いほど虚血性心疾患患者の発症率が高いこと、またその他の危険因子が多くなるほど虚血性心疾患への移行が相乗的に増加することがわかっています。
このように、脳卒中や虚血性心疾患を引き起こさないためには、症状がなくても、高血圧の予防や治療がたいへん重要となります。

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