高血圧 と 漢方薬 (2)

高血圧の漢方治療は、大きく2つに分けられます。
 
「ストレスによる高血圧に」は・・・
1つはストレス性の高血圧です。
中高年になると、基礎体力が衰えてきます。
そうした状態にストレスなどの感情の乱れが重なると、血流バランスが乱れ、血圧が高くなることがあります。
血圧が高くなるとともに、脳血管のけいれんが起こり、頭痛やめまいが発生します。
頭痛は慢性的に続く場合が多く、午後よりも朝方痛む、側頭部やこめかみが痛む、などの痛みの特徴があります。
こうした高血圧には、自律神経の亢進を抑え、脳血管のけいれんを緩和する釣藤散(ちょうとうさん)が用いられます。
胃腸の働きを活発にする成分も含まれているので、胃腸を気にする方の頭痛にも最適です。

「高齢者の高血圧に」は・・・
2つめは加齢(老化)に伴う高血圧です。
お年寄りの場合は、高血圧が進んでも、あまり自覚症状が現われないことが多いようです。
しかし、こうした状態を長い間放置しておくと、しだいに症状が進行し、動脈硬化症などの二次疾患へと移行することも少なくありません。
障害を防止するうえからも、早めの対策が必要です。
このような加齢に伴う高血圧に用いる漢方薬が七物降下湯(しちもつこうかとう)です。
七物降下湯は、近代の漢方医・大塚敬節が自身の高血圧症を治療するために創った薬方として知られ、高齢者や体質虚弱な方の高血圧などに広く用いられています。
血圧を安定させるだけでなく、不足しがちな栄養素を補い、からだに潤いを与える働きもあります。
他に高血圧に使用する漢方薬には、「大柴胡湯」「柴胡加竜骨牡蠣湯」「桃核承気湯」などがあります。




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