胃のつかえ

病因病気
（1）飲食不節　　　　　　　　過飲や過食、生物の取りすぎで中焦（腹部）を損傷し脾胃の納
　　　　　　　　　　　　　　　　化、昇、降の作用に影響を及ぼし心下痞満が発生。

（2）痰湿阻滞　　　　　　　　暴飲暴食や体質などにより脾胃の運化が失調することにより、
　　　　　　　　　　　　　　　　水液の吸収・運輸が出来なくなり、湿から痰が内生し痰湿が中
　　　　　　　　　　　　　　　　焦に阻滞し清陽は昇らず濁陰は降らず痞満となる。

（3）情志不和　　　　　　　　精神的ストレス・怒り・抑鬱などにより肝の疏泄が不十分となり、
　　　　　　　　　　　　　　　　脾胃の昇降が失調し発生する。

（4）脾胃虚弱　　　　　　　　先天的虚弱・飲食の不節などにより脾胃が虚弱となり昇降失調
　　　　　　　　　　　　　　　　を引き起こすと胃のつかえが生じる。

弁証	主症	治法	代表法剤
飲食積滞	胃のつかえのほか、胸部や胃部が張って苦しく、腐臭のあるげっぷ。	消導和胃	防風通聖散
痰湿内阻	胃のつかえ、胃部膨張とともに、吐き気身体が重くてだるい、めまい胃のつかえ、胃部白膩	化痰除湿順気寛中	二陳湯合平胃散半夏瀉心湯
肝鬱気滞	胃のつかえ、胃部が張るほかイライラ怒りっぽい、胸脇部がはる　舌苔薄白	疏肝理気消滞	小柴胡湯合半夏厚朴湯
脾胃虚弱	胃のつかえともに食欲不振、食べられない。少し食べると胃が張る。吐き気　舌質淡	補気健脾	補中益気湯六君子湯人参湯